ワタミは、コンビニと同様の弁当需要を狙い、環境にも配慮した業態を開発に着手し、中食業態の展開を本格化する。2007年中に多店化1号店を出店する。「セブン-イレブンに喧嘩を売る」(渡邉美樹社長)構えで、居酒屋、介護に次ぐ第三の柱とすることを狙う。
同社の中食事業1号店は、2006年11月に出店したデパート内のそうざい店、「わたみキッチン」三越武蔵村山店。同店の出店計画発表時から、中食事業を「2020年2000店2000億円」とする構想を発表していたが、日常の弁当の需要で伸ばす構想を発表した。
店舗のフォーマットはまだ具体化していないが、セブン-イレブン等に近接して出店する立地イメージ。商品は、グループのワタミファームで生産した農産物を利用し、セントラルキッチン「手作り厨房」の食材を供給する。
「セブン-イレブンやローソンにできないことをする」(渡邉社長)とし、容器包装を減らすため、顧客が“マイ弁当箱”“マイ箸”を持参するスタイルとしたい考え。「以前、コンビニの冷やし中華を食べたが、後に出るゴミの量の多さを異常に感じた。そんなことにならない店にする」(同)。
道交法改正や、消費者の生活スタイルの変化などから、現在居酒屋は苦戦中。これまで、2008年1000店を目標に年間100店を出店目標としてきたが、2007年の居酒屋新規出店は20~30店に抑える。これに替わって介護に注力する一方、新たな柱を持ちたい考え。
この正月、渡邉社長が、自社のおせち(1万6000円)の完成度の高さに自信を持ち、「初夢に見た」ことから、弁当業態の拡大を決めた。
※このコラムは個人ブログで公開していたものです。