日本フードサービス協会(JF)は2023年11月外食産業市場動向調査を発表した。全体(事業社数228、店舗数36,658店=99.2%)合計の売上高は109.8%と拡大。客単価は際立って上昇したが、客数は104.5%と前年同月を上回った。
すべての業種・業態で売上高は前年同月を上回った。洋風ファストフードと持ち帰り米飯/回転寿司ファストフードを除くすべての業種・業態で売上高は2桁増。中華ファミリーレストランとディナーレストランは、客数が2桁増。客単価もすべての業種・業態で前年同月を上回った。
JFによる概況は以下のとおり。
11月は、コロナ禍後の消費者の外食意欲が継続して回復しており、忘年会シーズンに向けて宴会需要が徐々に増加、加えてインバウンド需要も好調で、外食全体の売上は前年比、19年比ともに109%を上回った。特に人の集まる駅前立地など繁華街の店が好調だった。しかし引き続く物価高の中、消費者の節約志向も強まっており、一部では値下げをアピールする価格政策に戻って集客を図るところも見られた。
売上高と店舗数の伸び率推移(〜2023年11月)
事業社数 | 店舗数 | 売上高(前年比) | 店舗数(前年比) | 客数(前年比) | 客単価(前年比) | ||
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全体 | (N=228) | (N=36,658) | 109.8% | 99.2% | 104.5% | 105.1% | |
ファストフード | 合計 | (N=58) | (N=21,544) | 108.0% | 100.2% | 102.8% | 105.1% |
洋風 | (N=21) | (N=6,552) | 105.2% | 100.8% | 98.5% | 106.7% | |
和風 | (N=14) | (N=5,121) | 114.0% | 101.1% | 109.6% | 104.0% | |
麺類 | (N=19) | (N=3,148) | 113.1% | 99.3% | 105.4% | 107.3% | |
持ち帰り米飯/回転寿司 | (N=20) | (N=4,303) | 102.9% | 98.7% | 97.8% | 105.2% | |
その他 | (N=9) | (N=2,420) | 114.5% | 100.1% | 108.1% | 105.9% | |
ファミリーレストラン | 合計 | (N=67) | (N=10,288) | 112.3% | 99.2% | 108.9% | 103.1% |
洋風 | (N=33) | (N=5,137) | 112.1% | 98.6% | 109.9% | 102.1% | |
和風 | (N=30) | (N=2,517) | 111.7% | 98.4% | 106.0% | 105.4% | |
中華 | (N=13) | (N=1,226) | 114.6% | 101.3% | 110.9% | 103.3% | |
焼肉 | (N=17) | (N=1,408) | 111.4% | 101.6% | 104.9% | 106.3% | |
パブ/居酒屋 | 合計 | (N=34) | (N=1,736) | 111.4% | 89.5% | 105.4% | 105.6% |
パブ・ビアホール | (N=10) | (N=386) | 113.9% | 92.1% | 106.7% | 106.8% | |
居酒屋 | (N=28) | (N=1,350) | 110.1% | 88.8% | 104.7% | 105.2% | |
ディナーレストラン(計) | (N=27) | (N=967) | 113.6% | 94.3% | 110.1% | 103.2% | |
喫茶(計) | (N=25) | (N=1,902) | 113.9% | 99.9% | 105.3% | 108.2% | |
その他(計) | (N=17) | (N=221) | 110.3% | 100.0% | 105.4% | 104.7% |
凡例:10%以上のプラス/5%以上のプラス/前年同月未達(四捨五入で100.0%となっているものを含む)/5%以上のマイナス/10%以上のマイナス。
※前年同月比は税抜比較で行っている。
※ファストフード、ファミリーレストラン、パブ/居酒屋の各業態の内訳に関しては、重複する事業社があるため合計の数値は必ずしも内訳の累積に一致しない。
ファストフード
ファストフード全体の事業社数は58、店舗数は21,544店(100.2%)。客単価は際立って上昇したが、客数は102.8%と前年同月を上回った。売上高は108.0%と拡大。
洋風ファストフード(事業社数21、店舗数6,552店=100.8%)は、客単価は際立って上昇し、客数は98.5%と前年同月を下回った。売上高は105.2%と拡大。
和風ファストフード(事業社数14、店舗数5,121店=101.1%)は、客単価は上昇したが、客数は109.6%と増加。売上高は114.0%と2桁の拡大。
麺類ファストフード(事業社数19、店舗数3,148店=99.3%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は105.4%と増加。売上高は113.1%と2桁の拡大。
持ち帰り米飯/回転寿司ファストフード(事業社数20、店舗数4,303店=98.7%)は、客単価は際立って上昇し、客数は97.8%と前年同月を下回った。売上高は102.9%と前年同月を上回った。
その他ファストフード(事業社数9、店舗数2,420店=100.1%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は108.1%と増加。売上高は114.5%と2桁の拡大。
ファミリーレストラン
ファミリーレストラン全体の事業社数は67、店舗数は10,288店(99.2%)。客単価は上昇したが、客数は108.9%と増加。売上高は112.3%と2桁の拡大。
洋風ファミリーレストラン(事業社数33、店舗数5,137店=98.6%)は、客単価は上昇したが、客数は109.9%と増加。売上高は112.1%と2桁の拡大。
和風ファミリーレストラン(事業社数30、店舗数2,517店=98.4%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は106.0%と増加。売上高は111.7%と2桁の拡大。
中華ファミリーレストラン(事業社数13、店舗数1,226店=101.3%)は、客単価は上昇したが、客数は110.9%と2桁の大幅増。売上高は114.6%と2桁の拡大。
焼肉ファミリーレストラン(事業社数17、店舗数1,408店=101.6%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は104.9%と前年同月を上回った。売上高は111.4%と2桁の拡大。
パブ・居酒屋
パブ/居酒屋全体の事業社数は34、店舗数は1,736店(89.5%)。客単価は際立って上昇したが、客数は105.4%と増加。売上高は111.4%と2桁の拡大。
パブ・ビアホール(事業社数10、店舗数386店=92.1%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は106.7%と増加。売上高は113.9%と2桁の拡大。
居酒屋(事業社数28、店舗数1,350店=88.8%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は104.7%と前年同月を上回った。売上高は110.1%と2桁の拡大。
ディナーレストラン
ディナーレストラン全体(事業社数27、店舗数967店=94.3%)は、客単価は上昇したが、客数は110.1%と2桁の大幅増。売上高は113.6%と2桁の拡大。
喫茶
喫茶全体(事業社数25、店舗数1,902店=99.9%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は105.3%と増加。売上高は113.9%と2桁の拡大。
その他の業態
その他全体(事業社数17、店舗数221店=100.0%)は、客単価は上昇したが、客数は105.4%と増加。売上高は110.3%と2桁の拡大。
●日本フードサービス協会
http://www.jfnet.or.jp/data/data_c.html