日本フードサービス協会(JF)は2023年8月外食産業市場動向調査を発表した。全体(事業社数225、店舗数36,443店=98.9%)合計の売上高は116.6%と2桁の拡大。客単価は際立って上昇したが、客数は108.4%と増加。
売上高はほとんどの業種・業態で2桁増となっている。パブ/居酒屋(合計)は50.3%増、ファミリーレストラン(合計)は21.1%増、ファストフード(合計)は11.6%増。店舗数を見ると前年並みの業種・業態が多いが、パブ/居酒屋は9.8%減、ディナーレストランは6.2%減となっている。
JFによる概況は以下のとおり。
8月は、コロナ5類移行後の初めての夏休みシーズンとなり、旅行やお盆の帰省などで人流回復がさらに進んだ。お盆期間後半に台風の影響があったものの、猛暑で季節メニューが引き続き好調だったこと等もあり、外食全体の売上は116.6%、19年比では105.2%となった。原発処理水問題で、中国人訪日客の戻りは少ないが、インバウンド需要全体は堅調が続いている。だが店舗の人手不足は常態化しており、特にピーク時間帯での不足感は大きい。
売上高と店舗数の伸び率推移(〜2023年8月)
[jfchange202308]
事業社数 | 店舗数 | 売上高(前年比) | 店舗数(前年比) | 客数(前年比) | 客単価(前年比) | ||
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全体 | (N=225) | (N=36,443) | 116.6% | 98.9% | 108.4% | 107.6% | |
ファストフード | 合計 | (N=55) | (N=21,194) | 111.6% | 99.9% | 105.1% | 106.2% |
洋風 | (N=17) | (N=6,274) | 109.0% | 101.0% | 101.1% | 107.9% | |
和風 | (N=14) | (N=5,080) | 116.2% | 99.2% | 110.7% | 105.0% | |
麺類 | (N=19) | (N=3,154) | 118.1% | 98.1% | 107.7% | 109.6% | |
持ち帰り米飯/回転寿司 | (N=20) | (N=4,318) | 106.1% | 100.2% | 100.1% | 105.9% | |
その他 | (N=7) | (N=2,368) | 119.2% | 100.0% | 113.7% | 104.8% | |
ファミリーレストラン | 合計 | (N=68) | (N=10,377) | 121.1% | 98.6% | 114.1% | 106.1% |
洋風 | (N=34) | (N=5,179) | 121.9% | 98.0% | 115.5% | 105.6% | |
和風 | (N=31) | (N=2,567) | 122.4% | 97.9% | 112.2% | 109.1% | |
中華 | (N=13) | (N=1,195) | 117.6% | 101.6% | 112.7% | 104.3% | |
焼肉 | (N=18) | (N=1,436) | 119.4% | 99.7% | 111.3% | 107.3% | |
パブ/居酒屋 | 合計 | (N=34) | (N=1,829) | 150.3% | 91.2% | 135.4% | 111.0% |
パブ・ビアホール | (N=10) | (N=390) | 158.9% | 95.1% | 136.4% | 116.5% | |
居酒屋 | (N=28) | (N=1,439) | 146.2% | 90.2% | 134.9% | 108.4% | |
ディナーレストラン(計) | (N=25) | (N=911) | 129.9% | 93.8% | 122.6% | 106.0% | |
喫茶(計) | (N=24) | (N=1,903) | 123.8% | 100.5% | 112.6% | 110.0% | |
その他(計) | (N=19) | (N=229) | 120.2% | 98.7% | 112.2% | 107.1% |
凡例:10%以上のプラス/5%以上のプラス/前年同月未達(四捨五入で100.0%となっているものを含む)/5%以上のマイナス/10%以上のマイナス。
※前年同月比は税抜比較で行っている。
※ファストフード、ファミリーレストラン、パブ/居酒屋の各業態の内訳に関しては、重複する事業社があるため合計の数値は必ずしも内訳の累積に一致しない。
ファストフード
ファストフード全体の事業社数は55、店舗数は21,194店(99.9%)。客単価は際立って上昇したが、客数は105.1%と増加。売上高は111.6%と2桁の拡大。
洋風ファストフード(事業社数17、店舗数6,274店=101.0%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は101.1%と前年同月を上回った。売上高は109.0%と拡大。
和風ファストフード(事業社数14、店舗数5,080店=99.2%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は110.7%と2桁の大幅増。売上高は116.2%と2桁の拡大。
麺類ファストフード(事業社数19、店舗数3,154店=98.1%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は107.7%と増加。売上高は118.1%と2桁の拡大。
持ち帰り米飯/回転寿司ファストフード(事業社数20、店舗数4,318店=100.2%)は、客単価は際立って上昇しながら、客数は100.1%と前年並み。売上高は106.1%と拡大。
その他ファストフード(事業社数7、店舗数2,368店=100.0%)は、客単価は上昇したが、客数は113.7%と2桁の大幅増。売上高は119.2%と2桁の拡大。
ファミリーレストラン
ファミリーレストラン全体の事業社数は68、店舗数は10,377店(98.6%)。客単価は際立って上昇したが、客数は114.1%と2桁の大幅増。売上高は121.1%と2桁の拡大。
洋風ファミリーレストラン(事業社数34、店舗数5,179店=98.0%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は115.5%と2桁の大幅増。売上高は121.9%と2桁の拡大。
和風ファミリーレストラン(事業社数31、店舗数2,567店=97.9%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は112.2%と2桁の大幅増。売上高は122.4%と2桁の拡大。
中華ファミリーレストラン(事業社数13、店舗数1,195店=101.6%)は、客単価は上昇したが、客数は112.7%と2桁の大幅増。売上高は117.6%と2桁の拡大。
焼肉ファミリーレストラン(事業社数18、店舗数1,436店=99.7%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は111.3%と2桁の大幅増。売上高は119.4%と2桁の拡大。
パブ・居酒屋
パブ/居酒屋全体の事業社数は34、店舗数は1,829店(91.2%)。客単価は2桁アップと大幅に上昇したが、客数は135.4%と2桁の大幅増。売上高は150.3%と2桁の拡大。
パブ・ビアホール(事業社数10、店舗数390店=95.1%)は、客単価は2桁アップと大幅に上昇したが、客数は136.4%と2桁の大幅増。売上高は158.9%と2桁の拡大。
居酒屋(事業社数28、店舗数1,439店=90.2%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は134.9%と2桁の大幅増。売上高は146.2%と2桁の拡大。
ディナーレストラン
ディナーレストラン全体(事業社数25、店舗数911店=93.8%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は122.6%と2桁の大幅増。売上高は129.9%と2桁の拡大。
喫茶
喫茶全体(事業社数24、店舗数1,903店=100.5%)は、客単価は2桁アップと大幅に上昇したが、客数は112.6%と2桁の大幅増。売上高は123.8%と2桁の拡大。
その他の業態
その他全体(事業社数19、店舗数229店=98.7%)は、客単価は際立って上昇したが、客数は112.2%と2桁の大幅増。売上高は120.2%と2桁の拡大。
●日本フードサービス協会
http://www.jfnet.or.jp/data/data_c.html