西日本ではたいへんな豪雨で心配です。ところが関東はそろそろ夏本番かという天候で、暑くなってまいりました。思いっきりロードバイクを駆って気持ちいい風と空を満喫できる夏が楽しみです。ただ、暑くなってくると身体は動くけれど、こまめな水分補給が大切。自転車のボトルホルダーにしっかり水分を確保して、ゴクゴク飲んで行きましょう。倒れる前に、水分補給。大切です。
明治に遡る歴史あるパンの店
たまに、平日でも朝、定時で出社しなくていい日がある。そんなときには朝寝坊を決め込み、ゆっくりとブランチを……それもパンで。と思ったときに頭に浮かぶお店がある。
それがこちらの「関口フランスパン」さん。
目白坂本店は目白坂の途中、神社やお寺のある緑地に接する場所にある。この辺りは、久留里藩黒田家の庭園として整備され、明治の元勲山縣有朋が愛した椿山荘、さらにそのお隣の細川家下屋敷の庭園であった新江戸川公園へと連なる一大庭園地帯の一郭。今のような季節には緑の香りも濃く、一瞬周囲の音を忘れてしまう気がするロケーションなのだ。
最寄りの江戸川橋駅からはちょっと離れているが、自分のような自転車乗りや車に乗っている人にとっては、とても素敵なお店というわけ。
お店に入ると、広い店内に数多くのおいしそうなパンが並び、喫茶メニューも充実したゆったりとしたイートインの客席も用意されていて、うれしくなってしまう。
4代目店長(お兄さんが社長)高世英司さん(50)によると、このお店のあるビルは、15年ほど前、本店のパン工場の跡を改装して建てられた。お店の歴史は、もともと明治21(1888)年にフランスの宣教師が建てた教会のパン事業から始まるというから驚きだ。そこからずっと、フランスパンの製法を継承し、守り続けているのだと言う。
外側はカリカリで中はもっちもちのこちらのパン。初めて食べた人が「フランスパンは、こんなにおいしいんだ」と目を見張るこの味は、その伝統によるものだったのだ。
パンもイートインメニューも種類豊富
店内では、こちらのパンを愛するファンのために、フランスパンだけではなく、サンドイッチや調理パンなど、たくさんの種類のパンが売られているが、やっぱり、一番のオススメは、フランスパンを使った「バゲッドサンド」(336円)。今回選んだバゲットサンドはポークカツ&玉子、そして照焼きチキン&ポテト。つまり4種類のサンドイッチ。
これに、「ハッシュドポテト」(95円)とスープ(336円~)と飲み物(368円~)を合わせるのが、自分は気に入っている。今回のスープは夏らしく冷たいビシソワーズ。
眺めていて興味を持った「ベーコン&蒸し鶏」のデニッシュ(179円)もプラス。
トレイを見ているだけで、うれしくなってしまう。
(なお、こちらのお店の喫茶スペースは、午前中の早い時間だと、近所の私立幼稚園へ送りに来た帰りのマダムたちがおしゃべりに興じていて満席になっていることがあるから、その点だけは留意されたい)
バゲットとフィリングの調和がうれしい
トレイに乗せてお会計を済ませたところから、楽しみは始まっている。
席について、おもむろに、ポークカツのバゲットサンドにかぶりつく。
フランスパンの外側のカリカリ、そして内側のもちもちが実にうれしい。噛めば噛むほど味が深まるのもうれしいこと。パンの味がしっかりしているから、ポークカツにも負けず、どんどん食べ進んでいく。
ここでビシソワーズを一口。冷たさの中にコクがあって、うれしくなる。
そして、照焼きチキン。これもまた外がカリカリ中がもちもちのバゲットのしっかりした味でサンドされ、実に食べごたえがある。
プラスしてうれしいのは、ポテトや卵のバゲットサンド。それぞれがしっかり調理されてるから、バゲットに負けず、喜んで食べられるのだ。
「ベーコン&蒸し鶏」のデニッシュもしっとりして喜ばしいことに。
バゲットサンド、ビシソワーズを交互に食べながら、とても豊かな気分になっていく。
顔を上げると、窓の外には、借景の緑。しばし、開放された気分になった。
満足するまでしっかり食べたブランチ!
午後の仕事もガンバレそうだ。
●「関口フランスパン」目白坂本店
東京都文京区関口2-3-3
Tel.03-3943-1665
営業時間:平日・土曜8:00~18:00、日曜・祝日8:00~17:00
定休日:12月31日~1月4日
http://www.sekiguchipan.co.jp/