食べる智恵

逆境の中の裏技が生んだスコッチ

スコッチ・ウイスキーの源流をたどれば、最初それは無色透明で、あの独特な香味というものはなかった。恐らく、ウォッカや甲類の麦焼酎のようなものだったに違いない。それがいわゆるスコッチ・ウイスキーへと変貌して行った歴史は、いわば受難の歴史だ。折々に立ちはだかった逆境と、それから逃れるためや裏をかくためのこざかしいことどもが、あの味を作り上げてきた。
食べる智恵

赤い黄身

養鶏場のニワトリは、1日に100~130gの飼料を食べる。彼らが毎日(と期待されている)生む卵の重さは、LL玉が70~76g、L玉64~70g、M玉58~64g。愛鶏園の齋藤大天氏が以前説明してくれた言葉を借りれば、「まあ、食べたものがそっくり卵んなって出て来ちゃうとイメージしてください」ということになる。……ちょっとオーバーだが、卵の重さは、毎日摂取する飼料の重さの半分以上ということだ。